【2025年】自動車整備士が教える年末年始安全運転
年末年始は、帰省・初詣・買い出しで運転回数が一気に増えます。
渋滞で焦ったり、夕暮れ以降の視界が悪かったり
飲酒の機会があったり…「いつも通り」の運転だとヒヤッとする場面が増えがちです。
この記事では、愛媛県の年末期に多い注意点を踏まえつつ
自動車整備士の視点で"出発前10分"の点検ポイントと
当日に守るべき行動ルールをまとめました。
家族を乗せる人ほど、準備で安全は作れます。
1. 年末年始の運転で多くの人が抱える不安
◉渋滞・夜間・飲酒機会・凍結…家族同乗の不安
年末年始の運転では、普段と違う状況が重なります。
高速道路の長時間渋滞、慣れない夜間運転
忘年会・新年会での飲酒機会、そして愛媛でも山間部や橋梁での凍結リスク。
特に家族を乗せる立場では
「事故を絶対に起こしたくない」というプレッシャーも強くなります。
松山市でも年末年始の交通安全運動が実施されており
夜間の事故防止や飲酒運転の根絶が重点項目として掲げられています。
◉この記事の結論:安全運転は「準備」と「判断基準」で作れる
整備士式"出発前10分点検"と当日のルールで事故を減らす
安全運転は根性論ではありません。
出発前の10分点検でタイヤ・灯火類・バッテリーを確認し、
当日は渋滞・夜間・飲酒・凍結それぞれに「行動ルール」を設定する。
この2つの準備で、年末年始のヒヤリは大幅に減らせます。
整備現場で見てきた「起きがちなトラブル」も含めて、具体的な手順を紹介します。
2. 年末年始に事故リスクが上がる理由
◉交通量増+渋滞+焦りが重なる
追突・割り込み・車間不足の危険
年末年始は交通量が通常の1.5〜2倍に増加します。
渋滞時は車間距離が詰まりやすく
前車の急ブレーキに反応が遅れて追突するケースが多発します。
「早く着きたい」焦りから無理な車線変更や割り込みも増え
接触事故のリスクが高まります。
警察庁の統計では
年末は追突事故の割合が通常期より約15%増加するというデータもあります。
参考:警察庁|交通事故統計
夕暮れ〜夜間の視認性低下
12月は日没が早く、午後5時にはすでに薄暗くなります。
歩行者や自転車を見落としやすく
特に反射材を着用していない人との事故が増えます。
夕暮れ時は「見えているつもり」が最も危険な時間帯です。
飲酒機会の増加と判断力低下
忘年会・新年会シーズンは飲酒運転のリスクが高まります。
「少量なら大丈夫」「数時間経ったから」
という誤った判断が重大事故につながります。
さらに翌朝の"残りアルコール"も見落としがちな危険要素です。
◉判断に必要な指標を知る
渋滞予測の見方
NEXCO西日本では、年末年始の渋滞予測を毎年公開しています。
ピーク日・時間帯・渋滞が予想される区間を事前に確認し
出発時刻をずらすだけで渋滞回避が可能です。
2026年の年末年始予測では
下り線のピークは12月28日、上り線は1月3日とされています。
凍結しやすい場所の特徴
愛媛県内でも、橋梁・山間部・日陰のカーブは路面凍結のリスクがあります。
特に石鎚山系周辺や内子町などの山間部、瀬戸内海を渡る橋は要注意です。
国土交通省松山河川国道事務所では、凍結注意箇所マップを公開しています。
3. 整備士が教える年末年始の安全運転手順
◉手順1:出発前10分「整備士式」安全点検チェック
タイヤ:空気圧・溝・偏摩耗を確認
タイヤは「走る・曲がる・止まる」すべての基本です。
空気圧が規定より低いと燃費悪化だけでなく
ブレーキ時の制動距離が伸びます。
溝が1.6mm以下(スリップサイン)なら即交換が必要です。
整備現場では
年末点検で空気圧が20%以上低下しているケースをよく見かけます。
ガソリンスタンドの空気入れで簡単にチェックできますので
必ず確認してください。
灯火類:ヘッドライト・ブレーキランプの動作確認
夜間事故の予防には、灯火類の正常動作が不可欠です。
ヘッドライトは左右とも点灯するか、ブレーキランプは踏むと確実に光るか
家族に協力してもらって目視確認しましょう。
球切れは意外と自分では気づきにくいものです。
ワイパー/ウォッシャー液:視界確保の要
ワイパーゴムが劣化していると、拭きムラで視界が悪化します。
ビビリ音がする、筋が残るなら交換時期です。
ウォッシャー液は寒冷地用(凍結防止タイプ)を補充しておくと安心です。
バッテリー:寒い時期に弱りやすい
冬はバッテリー上がりが多発する季節です。
エンジン始動時にセルモーターの回りが弱い
ヘッドライトが暗いと感じたら要注意。
出発前に不安があれば
カー用品店やガソリンスタンドで
バッテリーテストを受けることをおすすめします。
◉手順2:当日の運転を守る「行動ルール」5つ
渋滞時は車間を"いつもより長め"に
渋滞では前車との車間距離を通常の1.5倍確保してください。
急ブレーキへの対応時間が生まれます。
合流地点では早めにウインカーを出し
譲り合いの気持ちで運転しましょう。
夜間は早め点灯+ハイビーム活用
日没30分前、午後4時半頃には点灯を開始します。
対向車や先行車がいない場合はハイビームを使い
歩行者の早期発見に努めてください。
市街地ではロービームに切り替えるマナーも忘れずに。
2時間に1回は休憩を取る
長距離運転では、2時間ごとに15分以上の休憩が推奨されます。
眠気の芽を早めに摘むことが事故予防の基本です。
SAやコンビニで外の空気を吸い
軽いストレッチをするだけでも効果があります。
子ども同乗時は"急がない"を事前に宣言
家族を乗せるときは
出発前に「今日は急がず安全運転で行く」と宣言しましょう!
子どもがぐずっても焦らない心の準備が
冷静な判断を支えます。
凍結見込みなら予定変更も選択肢
気象庁の1か月予報で強い寒気が予想される場合
無理に出発せず予定変更を検討してください。
「引き返す勇気」も安全運転の一部です。
参考:気象庁|季節予報
◉失敗しやすい点と回避策
「飲んでないつもり」を防ぐ段取り
飲酒予定がある日は、最初から運転しない設計にしてください。
代行サービス、運転を家族に交代、公共交通機関の利用など
複数の選択肢を事前に用意しておくことが重要です。
「少しなら」「時間が経ったから」という判断は絶対に避けてください。
チェーン装着の位置ミスを防ぐ
タイヤチェーンは駆動輪に装着します。
FF車(前輪駆動)は前輪、FR車(後輪駆動)は後輪
4WDは車種により異なるため取扱説明書を確認してください。
JAFのテスト結果では
誤った装着は効果が大幅に低下すると報告されています。
4. ケース別の安全運転プラン比較
◉比較軸で見る選択肢の違い
出発時刻:ずらす vs ずらさない
渋滞ピーク時間(下り12/28午前、上り1/3午後)を避けて早朝や夜間に出発すると
渋滞リスクは大幅に減ります。
ただし夜間出発は視認性が下がるため
十分な睡眠と休憩が前提です。
冬装備:あり vs なし
冬用タイヤやチェーン携行がある場合
山間部ルートでも安心感が増します。
装備なしの場合は凍結しやすいルートを避け
平野部の幹線道路を選ぶべきです。
運転時間帯:夜間メイン vs 昼間メイン
昼間運転は視認性が良く、歩行者・自転車の発見が容易です。
夜間運転は渋滞が少ない一方
疲労と視認性低下のリスクがあります。
長距離の場合は昼間メインが推奨されます。
◉選び方の判断基準チェックリスト
あなたの移動計画を以下でチェックしてください。
- 気象庁の1か月予報・週間予報で寒気の見通しを確認したか
- 国交省の凍結注意箇所マップでルートを確認したか
- NEXCO渋滞予測で出発日・時間帯のピークを把握したか
- 飲酒の予定がある場合、運転しない設計に切り替えたか
◉ケース別おすすめプラン
家族連れ・荷物多めの場合
早め出発(渋滞ピーク前)+2時間ごとの休憩多め+出発前点検重視
がおすすめです。子どもの体調やトイレ休憩を考慮し
余裕のあるスケジュールを組みましょう。
山間部へ行く場合
凍結マップ確認+冬装備(冬用タイヤまたはチェーン携行)+撤退基準(路面凍結を見たら引き返す)を決めておくことが重要です。
無理な走行は避けてください。
忘年会・新年会がある場合
最初から運転しない(代行・宿泊・公共交通)一択です。
翌朝の運転も、完全にアルコールが抜けたことを確認してからにしてください。
5. よくある質問
◉点検って最低どこを見ればいい?
忙しい人向けには、「タイヤ空気圧・灯火類・ワイパー」の3点が最低ラインです。
この3つで走行の基本と視界確保ができます。所要時間は5分程度です。
◉渋滞中にイライラしてしまう…事故を防ぐコツは?
車間距離を長めに取り、「急がない」と心に決めることです。
音楽や好きなラジオを聴いてリラックスし
SA休憩を積極的に取り入れましょう。
焦りは判断ミスにつながります。
◉愛媛でも路面凍結はある? どこが危ない?
石鎚山系周辺、内子町などの山間部、
橋梁部(瀬戸内海を渡る橋など)は凍結リスクがあります。
日陰のカーブも要注意です。
国交省の凍結注意箇所マップで事前確認してください。
参考:国土交通省 松山河川国道事務所|冬期の路面凍結について
◉チェーンはいつ付ける? どこに付ける?
「チェーン規制」の標識が出たら装着します。
装着位置は駆動輪(FF車は前輪、FR車は後輪)です。
事前に自宅で練習しておくと、当日慌てずに済みます。
◉年末の交通安全運動で特に注意すべきポイントは?
愛媛県では、夜間の交通事故防止(早め点灯・反射材着用)と飲酒運転の根絶が重点項目です。
高齢者や自転車利用者への配慮も呼びかけられています。
まとめ:準備とルールで年末年始を安全に
◉押さえるべき3つの要点
①点検は"10分でいいから必ず"
タイヤ・灯火類・ワイパー・バッテリーの基本点検で、
出発時の不安は大きく減ります。
トラブルの8割は事前点検で防げます。
②渋滞・夜間・飲酒機会は「ルール化」で事故を減らす
車間距離・早め点灯・2時間休憩・飲酒時は運転しない
といった行動ルールを決めておけば
当日の判断に迷いません。
③天候・道路・渋滞は"公式情報で事前確認"
NEXCO渋滞予測、国交省の凍結マップ、気象庁の予報を組み合わせて
リスクの高い日時・ルートを避けましょう。
参考:
◉次のアクション:チェックリストで準備を整える
本記事のチェックリストを使って
あなたの移動予定(出発時刻・ルート・同乗者・天候)を整理してください。
出発前10分点検と5つの行動ルールを実践すれば
年末年始のヒヤリは確実に減らせます。
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最新情報の確認について
渋滞予測・気象見通し・道路状況は年ごとに更新されます。
年末年始直前は必ず以下の公式ページで最新情報をご確認ください。
- 渋滞予測:NEXCO西日本 年末年始渋滞予測
- 道路状況:国土交通省 松山河川国道事務所
- 気象予報:気象庁 季節予報
安全運転は気合いより「仕組み化」が効きます。
出発前は10分点検
当日は渋滞・夜間・飲酒機会・凍結に合わせてルールを決める。
これだけで年末年始のヒヤリは減らせます。
まずは本記事のチェックリストで
あなたの移動予定を整理してみてください。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
来年も安全運転でよろしくお願いいたします。